2010年1月10日日曜日

お散歩日和を始めるにあたって

全てはFMラジオから聞こえて来た「柊のひとり唄」という番組との出会いから始まった。澄んだ歌声と柔らかな語り口、耳にのこる唄。車の運転中によく聞く音楽番組とは何かが違った。早速、ネットで検索してみた。歌い手の名前は「柊奈緒」。ホームページに辿り着き、近々ライブがあることを知った。路上ライブなども行っているらしい。

それまでの私は ライブハウスに行ったことなどなく、コンサートは中学生の時に中島みゆきのコンサートに行ったのが最後、後は学生時代の音楽サークルの定期演奏会や子供のピアノの発表会位であった。ライブハウスってどんな所かも分らず、おじさんが一人で行ったら変じゃないかなどとライブ当日まで悩んだ挙げ句にあえなく断念。それでもネットでCDを購入し、繰り返し聴くうちに彼女の魅力にとりつかれていった。

どうしても彼女の生の演奏が聴きたくなり、意を決して路上ライブを聴きに行った。 それまで様々な場所で路上ライブを目にしていたが、立ち止まったことは一度も無かった。路上ライブは、歌い手も聴き手も若者のものと思っていた。ところが実際行ってみると、彼女の演奏にすっかり魅了されてしまった。今だに路上は苦手なのだが、彼女の唄には何度聴いても、ずっと聴いていたい、また聴きたいと思わせる何かがあるのだ。

私は学生時代に楽器 (エレクトーン、ポピュラーピアノ)、ヴォーカルのレッスンを受けたことがあったが、どれも中途半端だった。それでも音楽との接点が欲しくてサークルで合唱をしたが、自分の目指す音楽とは思えなかった。大学卒業後は人並みに職に就き、働くおじさんとして仕事に追われる生活をしていくなかで、次第に音楽との接点は無くなっていった。

彼女との出会いが、忘れかけていたものを思い出させてくれた。これまでも一生懸命働いて生きて来たし、今日も自分なりに頑張って生きている。おじさんでも夢は持っていい筈だし、たまには一休みも必要だろう。競走馬の様に前ばかり見て走るのではなく、ふと立ち止まったり、回り道したり、お散歩だって大切に思う。

このブログはどこにでもいる働くおじさんの、日常からのちょっとしたお散歩で出会った音楽や映画などの思い出を綴るブログです。

もしよろしければ、お散歩ご一緒しませんか。